先日読んだ、ある翻訳者の著書の中にカタカナ表記の話がありました。同じ単語であっても、翻訳する際にどのように表記するかによって印象が大きく変わることがあるという内容でした。例えば ”education” を「教育」とするか「エジュケーション」とするか、それとも「エデュケーション」とするか。その文章全体をよく読み、背景を考えて決めなければなりません。翻訳している分野によっては一般的なカタカナ表記とは異なる単語もあるからです。(ちなみに先述の “education” は金融や株式証券の分野では「エジュケーション」ではなく「エデュケーション」と表記することが多いです。)
更に、特殊な表記法がない場合でも時代によって単語の表記が変わる場合もあります。
何年か前に読んだシャーロック・ホームズシリーズでは、ホームズの相棒の ”Watson” 博士の表記が「ウィトスン」になっていました。(この表記だけが妙に印象に残ってしまいました。)
人名の他にも文芸作品を翻訳する際には登場人物の言葉遣いにも気を配る必要があるでしょうね。原文の時代背景、話者の身分や性別などを考慮に入れないと不自然な文章になってしまいますから。
日頃からもっと言葉の変化に敏感になろうと改めて感じました。
Staff リンドウ